【授業の概要と目的(何を学ぶか) / Outline and objectives】
本授業では、組み合わせ回路と順序回路を含む論理回路の設計に必要な論理ゲートやブール代数、ド・モルガンの法則、カルノー図、フリップフロップ、有限状態機械などを用いた論理回路の設計方法を学びます。

【Outline and objectives】
1. Course outline: We will teach the fundamentals of logic operations, Boolean Algebra, Gray Code, Karnaugh Map, logic gates, flip-flops, finite state machine, and their use in implementing digital circuits. 2. Learning Objectives: Students will learn how to use AND gates, OR gates, and NOT gates to design combinational circuits and sequential circuits. The combinational circuits include the full adder, subtracter, carry-lookahead adder, multiplexer, demultiplexer, barrel shifter, ALU (Arithmetic Logic Unit), decoder, and priority encoder. The sequential circuits include latches, flip-flops, register files, counters, and a traffic light system. 3. Learning activities outside of the classroom: Students will be expected to spend more than four hours studying each theme per week. 4. Grading Criteria/Policy: Grades are calculated based on homework (60%) and the final exam (40%).

【到達目標 / Goal】
すべてのデジタルデバイス装置の基礎となる論理回路について学びます。また、組み合わせ回路と順序回路を含む論理回路の設計に必要であるブール代数を理解します。 さらに三つの論理ゲート(AND、OR、NOT)のみを用いて、全加算器、マルチプレクサ、デコーダ、エンコーダ、N進カウンターや交通信号機制御システムなど様々なデジタル回路を設計します。

【授業の進め方と方法 / Method(s)】
AND ゲートや OR ゲート、NOT ゲート、ブール代数、全加算器、マルチプレクサ、デコーダ、エンコーダなどの簡単なデジタル回路設計から始まり、N進カウンターや交通信号機制御システムなどの複雑な回路設計も行います。また、論理回路の設計と動作検証の方法についても学びます。講義の冒頭で、前回の宿題の答えを説明・フィードバックします。

【授業計画 / Schedule】

回 / No. テーマ / Theme 内容 / Contents スライド / Slides
1 (2024/09/24) 論理回路基礎1: 論理回路、論理演算と論理ゲート 0と1の表現、論理演算とAND、OR、NOTゲート、真理値表、論理式と論理回路 1. pdf  1. zip 
2 (2024/10/01) 論理回路基礎2:論理ゲートのCMOSトランジスタ構成 NOT、NAND、NORのCMOS型構成、およびNANDのトランジスター型とNMOS型構成 2. pdf  2. tex 
3 (2024/10/08) 論理回路基礎3:ブール代数、完全系、NANDのみ回路 ブール代数の定理とド・モルガンの法則、完全系、NANDゲートのみで構成した回路 3. pdf  3. tex 
4 (2024/10/15) 論理回路基礎4:論理式の積和標準形と和積標準形 最小項と最大項、論理式の積和形と和積形、積和形と和積形の変換 4. pdf  4. tex 
5 (2024/10/22) 論理回路基礎5:カルノー図と論理式の簡単化、全加算器 カルノー図、グレイコード、2進数、半加算器と全加算器の回路 5. pdf  5. tex 
6 (2024/10/29) 組合せ回路1:マルチビット加算回路、CLA加算器 リップルキャリーアダーとキャリールックアヘッドアダーの回路 6. pdf  6. tex 
7 (2024/11/05) 組合せ回路2:加算器を利用した減算器と加減算回路 負の整数、2の補数で表現する方法、加算器を利用した減算と加減算回路 7. pdf  7. tex 
8 (2024/11/12) 組合せ回路3:マルチプレクサ、バレル・シフタとALU マルチプレクサ、バレル・シフタ、7セグメントLED点灯回路、ALUの回路 8. pdf  8. tex 
9 (2024/11/19) 組合せ回路4:デコーダとエンコーダ イネーブル付きデコーダとデマルチプレクサ、プライオリティエンコーダの回路 9. pdf  9. tex 
10 (2024/11/26) 順序回路1:ラッチとフリップフロップ(FF) 記憶できるRSラッチ、Dラッチ、DFF、JKFF、TFFとレジスタ・ファイルの回路 10. pdf  10. tex 
11 (2024/12/03) 順序回路2:Mealy型とMoore型順序回路 順序回路の構成、有限状態機械、状態遷移図、順序回路の例 11. pdf  11. tex 
12 (2024/12/10) 順序回路3:交通信号機制御システムの回路 順序回路の設計と交通信号機制御システムの回路 12. pdf  12. tex 
13 (2024/12/17) 順序回路4:N進カウンターと7セグメントLED N進カウンター、DFF、JKFF、TFFを用いた計数器と7セグメントLED点灯回路 13. pdf  13. tex 
14 (2025/01/14) 論理回路の総括:まとめ 論理回路 (組み合わせ回路と順序回路) のまとめ 14. pdf  14. tex 

【授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等) / Work to be done outside of class (preparation, etc.)】
本授業の準備・復習時間は、各週につき4時間。講義資料を事前に目を通します。また、レポート(宿題)を完成します。

【テキスト(教科書) / Textbooks】
担当教員 Website に掲載。

【参考書 / References】
ディジタル回路設計とコンピュータアーキテクチャ 第2版 2017。

【成績評価の方法と基準 / Grading criteria】
課題レポート成績*60%+期末試験成績*40%(期末試験:参照不可)。

【学生の意見等からの気づき / Changes following student comments】
乗算器とウォレスツリー乗算器を削除します。
課題の量を調整します。
サンプルレポートを用意します。

【学生が準備すべき機器他 / Equipment student needs to prepare】
ノートPCをクラスに持ち込みます。


Yamin Li, CIS, Hosei University, Tokyo, Japan